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2020年7月21日火曜日

なぜ日本人は対人恐怖症が多いのか

対人恐怖症は日本特有の症状とも言われ、海外でもそのままローマ字で「taijin kyofusho」と呼称されている。もちろん海外でも似たような人は一定数存在するが、日本ほど深刻な社会問題にはなっていない。なぜなのか?なぜ日本人はここまで他人に恐怖を抱くのか?それはこの国の人間関係の「ルール」が特殊だからである。
この国には「本音と建て前」という独特の価値観がある。繋がりが強い集団の中では本音で語り合うのが良しとされ、逆によそ者に対してはたとえ本心では望まなくとも相手を肯定した意見を示すのが礼儀だとされる。日本で暮らしてきた者にとっては当たり前なことかもしれないが海外ではこのような行為は面倒だと思われており、完全とはいかなくとも出来るだけ本心で語り合うのが美だというのが外国人たちの価値観である。だから外国人たちは無理して愛想笑いをしないし、言いたいこともはっきり言う。もし日本でそんなことしたら「馬鹿にしてる」「相手を見下してる」とか勝手な誤解を招いてしまう。人間関係のルールが海外と全く違うのだ。
さらに日本では社会的な地位などで人の性格がすべて決まってしまう。先輩なら先輩らしく、先生なら先生らしく、お母さんならお母さんらしく、医者なら医者らしく、社長なら社長らしく・・・・・・など、キリがない。つまりこの国では社会でのポジションによって他人との接し方をすべて変えなければいけないのだ。自分らしく振舞うことは許されないのだ。日本人は接し方だけではなく、社会地位、外見、人種、性別、服装などすべてを気にする。だからストレスが溜まり、他人と接することを避けるようになり、最後には他人を恐怖とまで認識するようになる。道理で対人恐怖症が多い訳である。
とにかく。この国の面倒な風習を無くさない限り、対人恐怖症が減ることも無いだろう。このままだと国民の半数が引きこもりになってしまう現状が起きてもおかしくない。